"アート de 暮らす" 2006
"アート de 暮らす" 2006
とっておきのニッポン 3・企画・出展
石丸正広
告知する時間もあまりなく、限られたお客様しか参加できなかった小さな小さな展覧会になってしまいましたが、それでもひっそりと賑やかに開催できたことだけでもまさに夢のような出来事でした。
今回の企画に快く参加してくださった私が敬愛するアーティストの方々に心から感謝いたします。
黒田泰蔵/白磁
羽良多平吉/掛軸
森脇裕之/ライト・アーティスト
その他の皆さま
"JAPAN d' occasion 3"
Exhibition 2006 / @Izu, Japan
Planning and exhibiting by me.
Presentation with
#taizokuroda/white porcelain
#heiquitiharata/hanging scroll
#hiroyukimoriwaki/Light Artist
#kimikomashaku
BENETTON 写真展
1998年 ホテルメリディアン(お台場)のオープニングイベントとして BENETTON写真展 の施工をしました。
当初の打ち合わせで、イタリアと日本の偉い人たちが模型を見ながら鉄パイプで組み上げる相談をしていました。
ほぼ部外者だった私が冗談半分で「竹がいい」とつぶやいたところ、
「バンブー OK!」とベネトン社長。
その場にいた大手ゼネコンの方々は、
「竹で組むのは危険だから」と辞退され、
まさかの自分がやることになってしまいました。
イタリアの世界的な写真家トスカーニの作品は3m×6mの巨大なもので、それをホテルのアトリウムの空中に24枚飾るというとてもハードなミッションでした。
BENETTONサイドからは青い竹をリクエストされたのですが、青竹は水分を含んでいるので完成後に竹が縮んでしまうので尚更不安でした。
はたしてほんとうに巨大なヤグラを竹で作れるのか自分にもわかりませんでしたがもうやるしかありませんでした。
日本でも少し前なら建築用の足場として竹を番線で締めて使っていたようですが、その当時でも竹を縛れる職人さんはもうほとんどいなくなっていました。
知り合いの造園業の親方に相談したところ、翌朝には実際に6メートルのスパンで竹を組んでその上に登り、「ほら大丈夫!」と。
このスーパーマン親方のおかげで600本の孟宗竹を山から切り出し、枝を払い、カットして磨き上げ、巨大な竹のヤグラを完成させることができました。
ちなみにホテルの現場に集まった竹の職人さん達の平均年齢は70歳を超えていました。(なんとお婆さんもメンバーに入っていました)
まさに "ミラクルな現場仕込み" でした。
この時の様子が動画に残ってないのが残念でなりません。
人を素敵に見せる空間
家具や空間をデザインをする時、
"その人がいかに素敵に見えるか"
ということを考えます。
服と同じようにインテリアもその人に似合ったものがあると思っています。
私のデザインは家具や空間だけではなく、最後にそこに人がいる風景が重なってはじめて完成します。
インテリアだけが素敵なデザインにはしたくありません。
以前納めた作品の様子を見るために原宿のラルフローレンに行った時のことです。
お店の一角がラウンジのようになっていて、5〜6人のお洒落な外国人が大きなソファで談笑していました。
私はそのうちの1人の男性に目を奪われました。
真冬にもかかわらず半ズボンにブーツといういでたちで片足を膝に乗せ、オレンジジュースのグラスを持ちながら両腕を広げ、素敵な笑顔で大きなソファにふんぞり返っていました。
日本人にはなかなかできない座り方です。
しかも公衆の面前で!
さらに、
こんな大胆な座り方をしても絵になっている!
やはりソファというものは外国人のために作られたものだということに改めて気付かされました。
どんなに立派なインテリアでもそこにいる人が素敵に見えなければ意味が無いと思っています。
このソファ事件以来、
日本人でも、
いや!
日本人だからこそ素敵に見える家具や、そこで仕事をしている人がほんとうにカッコ良く見える空間を作りたいといっそう考えるようになりました。
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箪笥とクローゼット
私の故郷佐世保には米軍基地があります。
子供の頃は親戚が外人バーをやっていたこともあって、ネオンサインとかピンボールマシンなどキラキラピカピカしたものが好きでただただアメリカの文化に憧れていました。
家具を作りはじめた頃も日本の建築や文化には目もくれずに西洋家具のコピーに没頭していましたが、さすがにしばらくするとそういう自分が恥ずかしくなりモノマネ家具は終了しました。
その後やっと自分のデザインでオリジナルの家具を作るようになりましたが、箪笥のオーダーはあまりありませんでした。
畳の部屋が減りフローリングとクローゼットの暮らしが多くなったからだと思われるのですが、私はインテリアとしても箪笥(チェスト)はとても重要なものだと考えています。
ソファの暮らしをする日本人が増えてきて、反対に畳に憧れる外国人がいたりする時代になりました。どんなライフスタイルであっても、主役はあくまでも人間です。インテリアだけがカッコイイ空間にはしたくありません。
"そこにいる人を素敵に見せる" ような家具と空間を作りたいと思っています。
木の色
1990年頃、家の建て替えをするお客様からのオーダーでした。
その家の古い大黒柱だったケヤキの木でテーブルを作ってほしいと頼まれました。
テーブルを汚したくないからニスを塗ってほしいと言われたのを説得して、植物性のオイルを塗らせてもらいました。
家具には茶色の塗料とニスを塗るのがあたりまえの時代で、みんながそうしていました。
身体にいいとか悪いとか考える人はほとんどいなかったような気がします。
今でもニスや着色料などの油性塗料の注意書きには、マスクをして窓を開けて塗るようにと明記してあります。
ということは身体に良くないものを食事するテーブルに塗ってるわけです。
天然木のテーブルは使い込むほどにシミや傷が付いて、だんだんといい味を出してくるのが魅力だと私は思っています。
*家具や店舗改築などのご相談、
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090-2180-4192
dian_ishimaru@yahoo.co.jp
石丸正広
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Office design 2002
2002年
昭和に建てられた東京市ヶ谷の古いビルをリフォームして新しいオフィスが完成しました。
床用のフローリング材はカタログから選ぶのが一般的ですが、今回は国産の天然木の板を製材所から直接届けてもらいました。
この時はオフィスとして靴を履いたまま使うので松を選びましたが、小さな子供がいるご家庭には、下地のコンパネなどは使わないで、国産の杉板を張ると、素足で歩いても柔らかく優しい床になります。
今回の床板は、楽しいオフィスにするためにあえてラフな仕上がりにしようと思い、市販のフローリング材のようなきっちりとした寸法で加工されてないものにしました。
板の固定にはすべて鉄釘を使いました。
また今回は大量のPCケーブルが床下を通るので、いつでもケーブルのチェックができるようにあえて固定してない箇所も設けました。
鉄製の窓枠もすべて白にしたので、オフィス全体がギャラリーのような雰囲気になりました。
こういう空間ができあがればあとはどんなレイアウトで家具を並べても面白くなります。
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